子守唄をいくつ知っていますか?

今日、ふと、子どもたちが寝るときに、子守唄を歌おうとしました。
…が。

まともに全部歌える曲が一曲も無いことに気がつきました。

私が覚えていたのは、この三曲。
まず、これです。

ねんねんころりよ、おころりよ
ぼうやは よいこだ ねんねしな

ぼうやの おもりは どこへ行った
あの山 越えて 里へ行った



…ここまでしか覚えてませんでした…
実はこの後に

里のみやげに なにもろた
 でんでんたいこに しょうのふえ


と、続くんでした…忘れてました。

…というか、私の親って、ここまで歌ってくれてたっけ…
歌ってくれてたような…歌ってくれてないような…(-_-;)

私の母が歌ってくれたのって、この一曲だけのような気がします。
この歌のタイトルを、私は知らなかったのですが、どうやら「江戸の子守唄」というそうです。

あと残り二曲、私が知っている歌は、自分で、「世界の民謡歌集」とかいう、
子どものころ自宅にあった本を自分で見て、歌い覚えたものだと思います。

まずひとつは、これです。

おどま ぼんぎりぼんぎり 
ぼんからさきゃ おらんど
ぼんがはよくりゃ はよもどる


…ゲッ。
これも、ここまでしか覚えてませんでした。

これは、かの有名な「五木の子守唄」です。
五木ひろしが歌った、とかじゃありませんよ!念のため!

簡単な意味は、

私がいるのも、盆までのこと 盆から先は いないよ
盆が早くくれば 早く家に帰れる


実は、この後、このように続きます。

おどまかんじんかんじん あん人たちゃよか衆
よか衆ゃよかおび よか着物


本当はもっと続くはずですが、私の持っていた本には、ここまでしか載ってなかったと
思います。…忘れてたけどね。

ちなみに、「かんじん」とは「乞食」のことだそうです。

私は乞食、あの人たちは金持ち、金持ちだから良い帯や着物を持っている…(うらやましい)

ってことですね。

さて、もうひとつ覚えていた歌は、これです。

私が一番好きな子守唄です。

それは…


守りもいやがる 盆から先にゃ

雪も散らつくし 子も泣くし

盆が来たとて なに嬉しかろ

帷子(かたびら)は無し 帯は無し



そう、これは、竹田の子守唄です。
これも、ここまでしか覚えてませんでした…これは多分、最初から知らなかったと思うので、
どうしようもないんですけど。

意味は、読んでわかるとおり、

子守も嫌がるよ お盆から先は
雪も散らついてくるし 赤ちゃんは泣くし
かたびら(裏地のないひとえの着物)は無いし、帯も無いし



この歌の続きは、

この子よう泣く 守をばいじる
守も一日 やせるやら     
はよもゆきたや この在所こえて
むこうに見えるは 親のうち  


意味は

この赤ん坊はよく泣くよ 子守をいじめるよ(子守に苦労するよ)
子守は一日で 痩せそうだ
早く行きたい、この在所(村・部落)を越えて
向こうに見えるのは 親のうちだよ




さて、いい加減な記憶ながらも、続けて歌ってみると、
三曲とも、なんとも、もの悲しい曲調です。

それもそのはず、これは子守をしていた、年端もいかない…小学生くらいの年の…
少女たちの、うらみつらみ、悲しみの歌だからです。

さらに言うと、五木の子守唄、竹田の子守唄とも、「差別」が織り込まれた歌となっています。

五木の子守唄は、「かんじん」という言葉が指すとおり、
裕福な家庭がある一方で、差別を受けて極貧にあえいでいた、子どもの家庭の様子が伺えますし、
竹田の子守唄では、「在所」という言葉…これは、京都において、
「ふるさと」や「いなか」という意味のほかに「被差別部落」を指す言葉なのだそうです。
この歌の出所も、被差別部落なのだそうで。

もっといい仕事につきたくても、差別のために仕事につくことができず、
子守をするしかなかった状況を歌ったものだというのですね。

そのため、竹田の子守唄は、フォークグループ「赤い鳥」によって一躍有名になったものの、
その後、「部落差別の歌」として、「放送禁止歌」扱いをされ、
長く封印の憂き目を見るのです。
現在は、その封印も緩和されたようですが…それでも、あまり耳にすることないような気がしますが?

…こんないい歌なのになぁ。

第一、在所って言葉が被差別部落のことなんていうのは、
勝手な解釈なんだって話ですよ。京都でだって、「郷里」とか「いなか」という意味でも使うようですから。

ちなみに名古屋では、お年寄りが「在所」という言葉を使いますが、
「実家」という意味で使われている、と思います。


私が子どもたちの横に寝そべって、この三曲を歌ってやると、
ユウが、「歌の意味がよくわからない」というので、
ざっと説明してやりました。…が、
自分くらいの年の子が、親元を離れて、他人の家で働かなくてはいけない…
という状況が、全然、ピンとこないようでした。

現代の状況とあまりにもかけ離れていますから、当然でしょう。

でも、かけ離れているからこそ、話してやったほうがいいとも思いました。

時々は歌ってやろう…大きくなったとき、子守唄のひとつも知らなかった、っていうのは、
なんかさみしいものね。
だから、ちゃんと歌詞を覚えておこうっ、と思ったのでした。





















この記事へのコメント

たんぽぽ
2008年09月01日 21:08
 「中国地方の子守唄」というのがありますよ。
うしおさん
2008年09月02日 14:30
沖縄にもたくさんの子守唄があります。
言葉の意味が分かりにくいですが、なかなか楽しいですよ。
童謡で僕が好きな曲は、「ちんぬくじゅうしい」「大村御殿」「いったーアンマーまーかいが」ですね。このあたりの曲なら弾きながら唄えます。
2008年09月02日 14:56
>たんぽぽさん
「中国地方の子守唄」…もちろん知りませんでしたが、ちょっと調べてみました。「ねんねこしゃっしゃりませ」で始まる歌ですね?内容を読むと、起きて泣く子の面憎さと言う言葉はあるものの、大体が、子どもの無事な成長を祈る内容のようですね。竹田の子守唄のような悲壮感はあまり無いようです。こういうほんとの意味での『子守り唄』に対し、竹田の子守唄のようなものは、「守り子唄」というようですね。やっぱり中国地方にも、いろんな唄が残っているようですねぇ~
2008年09月02日 14:58
>うしおさん
あ~なるほど!沖縄の子守唄のことは考えてませんでしたが、さすが守備範囲広いですね。せっかく三線習ってるんだから、子守唄を三線で弾いて歌えたらいいでしょうねぇぇぇそんなのも教えてもらえるといいな~
2008年09月02日 15:01
そういえば、「中国地方の子守唄」は、作曲が「山田耕作」となっている…これって、あの有名な「山田耕作」?…やっぱりあの山田耕作ですね。でも、もともとある歌だから、正確には作曲でなく、「編曲」のようですね。ふうーん。
きょろ
2008年09月02日 16:03
ねんねこしゃっしゃりませ~は知ってるー。眠れ眠れ~♪とか。
意外と効くのが「ゾウさんだったなぁ」エンドレスゾウさん(笑)

子守唄なんていまどき歌わないのかしらん?昔の歌詞はせつないね。
今では売られる子供もいないだろうし、学校も行かず子守りや農作業に従事する子供もいないから日本はよくなったんだろうね。

あまりにも日常生活の変化が激しくて国語の教科書の題材に苦労するという話が新聞に載っていたなぁ。電話のダイヤルを知らない、国鉄を知らない(笑)切符を改札に鋏を入れてもらうことの意味がわからない…とかなんとか…
2008年09月02日 21:47
>きょろちゃん
なんで「ねんねこ…」知ってんの~。眠れ~眠れ~は洋モノよね。大体洋モノの子守唄はキリスト教がらみなので、寝床で歌う気になれないなぁ。
私が竹田の子守唄を好きなのは、実は、くらもちふさこの「糸のきらめき」がキッカケ。あのマンガで、主人公が、なんかのパーティのような場で、「竹田の子守唄」を歌うシーンがあって、それがかっこよかった~。結局のところ、またマンガ…マンガ大好きだったからねぇ。
よーかい
2008年09月02日 22:33
トラバ貼りました。ぺたり。(ちゃんと貼れたかな…?)
というか、この記事にインスパイアされて、記事1本書きました…σ(^_^;)


竹田の子守歌、好きな曲です。
原曲の「竹田こいこい節」も持っています。


中国地方の子守歌、母が山口県出身だったので、子どもの頃はよくうたってもらいました。
子守歌といえば、夏川りみがアルバム1枚すべて各地の子守歌という「ファムレウタ」(=「子守歌」の意味)というアルバムも出していますよ~。
…ただし、そのアルバムは玉石混淆でしたが。。(; ̄ー ̄A
2008年09月03日 09:45
子守唄って、すごく色々な種類や数があるんですね。
勉強になりました。
自分の子どもには、ねんねんころりよ~ 位しか
唄ってあげなかったけど、
孫が生まれたら、子守唄の最新CDでも買って来て
うっとうしがられながら? 唄おうかと思ってます‥。
きょろ
2008年09月03日 11:04
>きょろちゃん
なんで「ねんねこ…」知ってんの~

これって「銀河鉄道999」「キャプテンハーロック」がらみで誰かが…トチロー??メーテル?が歌ってた…はず。アニメで聞き覚えたんだもの。

あのころは若かった、一度聞いたら忘れないフレーズでした(>_<)
2008年09月04日 21:48
>よーかいさん
あれ~トラバ通知来てない(~_~;)
でも記事は読んだよ~またコメしますね。
「竹田こいこい節」も、さわりだけ視聴できたんだけど、曲調はだいぶ違う唄だね~。この「こいこい節」や、「子守唄」を、これはまさにワークソングですと書いてる記事を見つけたけれど、確かにそうだよね~黒人のブルースにも例えてたけど、確かに~。差別され抑圧された状況でこそ、こんな名曲が生まれるんだなぁ。ぬくぬくしてたら、名作って生まれないのかも。
それにしても、「ソウル・フラワー・モノノケ・サミット」って初めて知りました。なんか面白いね~面白い曲ばっか演奏してる。
2008年09月04日 21:57
>rikuさん
そうなんですよね~私も、ビックリしました。
中国地方の子守唄…ってのも、実はたんぽぽさんが教えてくださったのは井原市のほうの唄らしく、他にも、ほとんど市町村ごとにあるんか~てくらいの数が、ここ中国地方だけでもあるんです。ということは、日本全国津々浦々に、それぞれの子守唄があるってことで、そりゃあものすごい数でしょうから、全部制覇するのは難しいでしょうね(~_~;)住んでるところの唄を歌ってあげられるといいかもしれませんね…それにしても、お孫さんはまだ早くないですか(笑)
2008年09月04日 22:05
>きょろちゃん
ちょっと待て、トチローって…懐かしすぎる(涙)なんだその記憶力~
子守唄なんかあったっけぇぇ。覚えてないなぁ。
今度スカパーで、土曜日からかな、銀河鉄道999を1話から放送するらしいのよね。見れたら見ようと思ってるんだけど、見てたらそのうち出てくるかしら。

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