読字障害

読字障害とは「ディスレクシア」「ディスレキシア」とも言います。知能になんら異常はないのに、読むことに著しい困難を示す状態のことです。アメリカでは1割くらいの人がこの障害を持つとか。

ひらがなの一文字一文字は読めるのに、字がつながりになると読めない。なんとか読んでも、意味がつかめない。あるいは漢字が読めない。書く文字がでたらめになったり、鏡文字になったりする。文章を読んでいて、読み飛ばしや読み間違いが多い…そんな障害です。これもやはり脳の機能障害が原因と言われています。微細脳障害という言い方をされたこともあったようです。

最近、この障害の当事者の経験談を読む機会が2度ほど、ありました。
それによると、やはり大変な障害であることがわかります。

最近届いた、日本自閉症協会の冊子「いとしご」に載っていた、養護学校の先生をされているディスレクシアの方の手記もそのひとつです。とってもリアルな経験談です。

以下、岐阜養護学校の神山忠先生が「かがやき」に寄稿された文章から、いくつか拾って書いてみます。(ごめんなさい、最初の段階で神山先生のお名前を入力し間違えていました。訂正しました。)



神山先生は、本当に典型的な読字障害だったみたいで、ひらがなは読めるんだけど、ひとつながりの文章になると、読めない。どこが文節の区切りだか、わからない。

神山先生の子ども時代、学校の先生が、休み時間に黒板に

「きょうはてんきがいいのでそとでたいいくをします」

と書いて、出て行ったんですって。
神山先生は、こういうひらがなばかりの文章を書かれると、声に出して拾い読みはできるんだけど、意味がわからないんだそうです。

ひらがなを目で追って、それを音に変換するところまでは、できる。だけど、自分が発した音を、今度は自分の耳でひろって、それを意味ある文章に変換することができないんだそうです。

だから、何度も読んで、丸暗記して、目で追う必要がないようにしておいて、それからようやく、自分の発している「音」を自分で聞き、そこで音声を元にイメージ化して、意味がわかる、というわけです。

普通の人なら一瞬で出来る工程が、分断されているんですね。

それで結局、お休み時間内にその文の意味がつかめなくって、授業の始まりに遅れてしまって、怒られたんだそうです。

そんな調子なので、本読みもすごーく時間がかかるわけなんですけど、それでも必死で読んでいるのに、先生が横に来て


「まだそんなところ?」


なんて言うんですって。その発言のせいで友だちに、散々バカにされて悔しい思いをして、涙をこぼしてしまったんだとか…担任の先生も無神経ですよね。でも、こういう先生、結構いましたよね、昔は。今もかな。

こういうつらい記憶って、いつまでも忘れないんでしょうね。わかる気がします。
一生残る、心の傷ですね。

他にも、先生から「たいことばちをもってきて」と書いたメモを渡されて、意味がわからなくて…全部ひらがなで書かれると、かえって、区切りがどこになるのかわからなくて…「たい、ことば、ち、を…」って具合に、本来とは違う場所で区切ってしまって、わけわからなくなって…それで結局、指示に従えず、「役立たず」呼ばわりされたんだそうです。

さらに大きくなると、みんなで回す班のノートについて先生が、他の生徒に、「神山くんの班の人は、ひらがなで書いてあげて」ってヘーキで言ったり…プライドはめちゃくちゃ傷ついたでしょうね…配慮ってのは、他の人からわからないようにさりげなくやるもんなんじゃないんですかね。

中学校で、本読みがつまりつまりでしか読めなくって、先生にむちゃくちゃののしられたりとか、それはもう悲惨な人生を送って、あげくに自殺まで考えたんですって…


でも、先生に気持ちをわかってもらえなかった経験から、「自分は生徒の気持ちをわかる先生になろう」と思われたのだそうです。なにが原動力になるかわからないもんですが、だからといって、子ども時代の神山先生をひどく傷つけた、先生たちの無神経な言動が、正当化されるわけではないですよね。


そりゃ昔は、「特別支援教育」なんて言葉は影も形もなかったわけですから、今はそのころよりは、ちょっとはマシかもしれません。それでもまだまだ、普通の先生がたは特別支援教育については、よくわかってないだろうし。もっと普通の先生も知識をつけて欲しい。そして、このような形でハンデのある子を追い詰めるようなことは、絶対になくして欲しい…本当にそう思いますね。

一方で、親もまた、このような子どものことを、家庭で「あんたは本当にバカなんだから」とか、傷つけてないでしょうか。バカと違いますよ、バカと他のことはなんでもできて、頭が悪いとも思えないのに、字だけ読むのが苦手なら、それはやっぱり、「別の可能性」を、考えてみるべきでしょうね。

だって、この神山先生は、自らの経験をバネにして、強く立ち上がることができたわけだけれども、そうできない子もいるでしょう、きっと。理解されずに、自らを否定して、本当に自殺してまう子だっているでしょう。そんな悲しいことにならないためにも、親もちゃんと理解しなければ…

あのトム・クルーズだって、キーラ・ナイトレイだって、オーランド・ブルームだって、みんなディスレクシアらしいけど、俳優として成功をおさめてる。とは言っても、それぞれやはり相当な苦労をしてきたみたいだけど…誰もそんな苦労しなくていいように、当たり前に適切な支援を受けて、近視の人がめがねをかけるみたいに、配慮してもらえる世の中になって欲しいものです…


それはディスレクシアに限らず、他の障害でも、みんなそうです。
めがねをかけていても、誰も差別しない。
障害があっても、ふつうに受け止めてもらえる世の中になって欲しい…



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