「城崎旅行」自閉症児連れ旅行的観点から。

やっぱり、ただの旅のレポートじゃつまんないでしょ。
全体の反省も兼ねて、
自閉症児連れ旅行としてはどうなのか、という視点で今回の小旅行を見直してみますと…

まず、キムの体調が万全でなかった。
ので、1日目は、どこにも寄らず、宿に直行したのですが、
休憩を多めに入れて移動したので、だいぶ時間がかかりました。

岡山~城崎は、遠かった(@_@;)
走っている時間だけで、3時間半ほどかかりました。
高速降りてからが長いんだよね~。

キムは途中何度も、「あとどれくらい?」「あと何キロ?」と聞いたり、
「(着くのが)遅いよ~(ーー;)」と文句。

前々から言ってることなんだけど、

やはり、ナビをつけるべきだったなぁ。この車。

地図があればナビなんていらないやって私たち夫婦共通の意見なんだけど、
やっぱり

「自閉症児がいる家庭にはナビは必須である」

だって到着予想時間、出してくれるでしょ?ナビは。
キムが知りたいことを完璧に伝えてくれるもの、本人を安心させられますよね!
その点、5月の北海道ではレンタカー借りるので、ナビはついているから大丈夫ね(^^)
沖縄のときもレンタカーなので、ナビあったしね。

宿に直行し(出た時間が遅かったから、着いたのは夕方だった)、そのあとは、
お風呂に入って、夕飯食べただけだったのですが…

キムがやっぱりいつもと違っていて、
本調子でないぶん、

感覚過敏がいつもよりひどくなっているようでした。「自閉症児の感覚過敏は、調子が悪いときは、いつもよりひどくなる」
これは本なんかにも書いてあるんですが、本当のことです。

たとえば、大浴場が割りと狭かったので、
中に先に入っていた赤ちゃんの声が響いていました。それが、キムにはつらく感じたようでした。

普段は、赤ちゃんの声なんて、たいして気にしないんですが…

私にも、そういうときは、キムがつらく感じる音ってのが、なんとなくわかるんですよね。
「あ、これだな」って。
母子で感覚がシンクロするのか、私にも赤ちゃんの声が耳障りに感じられました。
なんか、いつ果てるともわからないし、神経に障るような感じで…

私も赤ちゃんの泣き声って、普段は、好ましく思いこそすれ、うるさいとは思わないんですが…

着替えかけていたのに、「ちょっとトイレ」と言って、出て行ってしまいました(トイレが脱衣所になかった…)

「ちょっとトイレ」は、彼女の緊急避難の方法なんで仕方ないんですが、
多分赤ちゃんがいなくなるまでは戻ってこないつもりだったんだろうなぁ、
ずいぶん待たされて、もう脱ぎかけていた私は、イライラしてしまいました(~_~;)
仕方ないんだけどね~。彼女の生きるための知恵なんで。

あと、食事のとき、大広間に机が並んでいたので、
何組もの客と一緒の部屋で食べたわけですが、
すぐ隣の机の客が、5人くらいいたんですけど、かなり酔っ払っていて、
話し声が大きくて、うるさかったんです。

それも、なんかつらそうでした。

だから、普段なら食事の席でごろんと横になる、なんて許さないんだけど、
今回は体調が悪いんだからいいよって言って、キムが食べ終わった後、ポシ父のひざまくらで横にならせました。

今回の宿は、外にふらふらっと出て行けるような環境じゃなかったから、
それもキムには不向きだったなぁ。
いつもなら、食べ終わったらキムはさっさと出て行って、
ホテルのロビーなんかでソファに座ったり、そのへんウロウロしたり、
好き勝手にやっているんです。今回は、外に出たらすぐ外廊下で、
くつろぐような場所がなかったからねぇ…

やっぱりヘッドフォンを持ってくるべきだったかぁ。←って、また持ってきてない私が悪いのです~ハイ~(~_~;)
最近、あのヘッドフォンは、音楽を聴く以外に使ってなかったんですよね~キムは。←言い訳。
でもやっぱり旅行先には、絶対もって行かなきゃいけないねぇ~←何度も言ってるような…(汗)

夜はいつもよりもキムは静かでした。
でもお部屋が広かったので、
キムとロンは2人で北側の和室でDVDを見てくつろいでました。



二日目は、キムの体調は、ほとんど元に戻ったようでした。
朝も、特に音を気にする様子もなかったし…

でも、温泉街に行ったら、「一の湯」というところで、うっかりエレベーターを見てしまい、
乗りたそうに見つめていて…でもお風呂には入らないつもりで、足湯をしにきただけだったので、乗せてやれませんでした。「こだわり」のエレベーターは、状況が許す限りは、乗せてやることにしているんですが…

足湯は、人が多かったのもあるんでしょうけど、入ろうとしませんでした。

その後、温泉街を、お土産求めて散策…と行きたいところだったんですが、
キムは「散策」が大の苦手。知らない場所を、目的も持たずに歩くなんて、彼女的には許されない行為。

機嫌が悪いのをなだめつつ、「御所の湯」まで歩いたら折り返すから!と約束して、なんとかお土産もゲットできました。

温泉街の散策も、天橋立の観光も、ずーっとなんか機嫌が悪く。
でも、旅行に行くと、これはよくあること。キムの旅行テンションとしては、フツーです。

なれないところに行くと、ほとんどの場合機嫌が悪くなり、なんにもチャレンジしようとしなくなります。(飛行機や電車に乗ってるときは、とってもご機嫌だけどね)
そんでも天橋立を途中まで歩いてくれたから、良かったけどね~(^_^;)
彼女にしては上出来でしょ。

天橋立の途中で折り返して戻ってきたところ、
ポシ父が、船に乗るか、山の上から「股のぞき」をしたそうだったので、
「ロンを連れて2人で行ってくれば?」と提案。
ポシ父は、いそいそとロンを抱っこして(小学生未満は抱っこでリフト)、
リフトに乗って山の上にあがっていきました。
私も行きたいな~と思ったけど、キムが、ケーブルカーに乗ることを拒否。

ロープウェーなら乗れないのは仕方ないけど(前に寒霞渓のロープウェイに乗って怖い思いをしてから、もう二度と乗ってくれない)、ケーブルカーだよ!?地にくっついて走るんだから、乗れるやろ~、と、だいぶ説得してみましたが、やはりダメだって。ううむ。

さすがに今は、こういうときに、「こいつのせいで私は…」という発想には、ならなくなったんだけど…あきらめが良くなったというか…それにしても、「あんたケーブルカーには乗れるやろ!」と思ったので、ちょい納得いかず。(私が乗りたいから…じゃなくって、キムにはできることだと思ったから。できることはしておいたほうがいいし、経験つめるときってそんなにないから。)

それならば…と、

「ケーブルカーに乗らないなら、船には乗ってよね!」と、なかばゴーインに命令。

…背中を一押しすればできる、と確信のあることについては、「…してみる?」と聞かずに、もう命令しちゃうのです。そのほうが効果的。本人の意思に任せると、守りに入っちゃって、全然チャレンジしないから。(そういう意味では、ケーブルカーも「乗ります」と言い切るべきだったかも。最初、てっきりロープウェーだと思ってたから、キムには無理だよ~って話してたので、失敗、失敗)

絶対無理なことと、ちょっとがんばればできること。
この見極めをして、できそうなことには、背中を一押ししてあげる。これ基本です。
ちょいがんばって「できた」という経験をすると、本人にとっても自信につながるし、世界がまたひとつ広がります。

本人にとって大変苦痛で、絶対に無理なことを、無理やりさせるのとは違うのです。これを、「本人が嫌がることはなんであろうと、しない」って、思い込んでる人も結構いるけど、「嫌がる」の種類の見極めが必要なんです。本当は興味があるけれど、ちょっとしり込みしちゃってる…ってときには、「できます!」って勢いをつけてあげることも大切でしょう。

とにかく、観光に来て、「なんにもしないで帰りました」っていう前例はあまり作りたくないので(旅行とはそういうものだと刷り込みされるのは良くないから)、船にはチャレンジさせました。

…ていうか、この船は、絶対だいじょうぶだと思ったので。だって、夏にはエクシブ琵琶湖で船に乗って、キムはかなりエンジョイしてたから。まあ、そのときは二階建ての船だったから、今回より、ちょい大きかったけど…

天橋立にはモーターボートがたくさん走ってましたが、勿論、それは無理だと思ったので、勧めませんでした。でも私が乗ろうねと言ったのは、対岸との連絡船で、80名も乗れるやつ。大丈夫!

連絡船乗り場の前まで行くと、キムは離れたところに立って、しり込みしてましたが、こういうときは後ろに回る。背中に回って、体全体で、押す。(前から手をひっぱるのは、NG←恐怖心をあおる行為

キムが「ぜったいダメェェェェ」と思っているわけでなければ、これで動きます。
絶対ダメなら、押しこくられたら、すごく反発しますから。

結果、ちゃーんと乗れました。最初は、顔を伏せてたけど、
「ほら景色見なさい!」と顔を上げさせたら、その後は普通に乗ってました。
折り返しの船も、ちゃーんと乗ってました。平気な顔して。
船の乗り降りのときだけ、ぐらぐらするから、ちょっと腰が引けてたけどね。

もしこれが、絶対ダメ!だったら、行きの船から下りた後、もう絶対乗らなかったはず。
寒霞渓では、往復チケットを買ってロープウェイに乗ったのに、帰りのロープウェイには、なんとしてでも乗らなかったですからね。いやー、山の上から下に下るタイプのロープウェイで良かったです…じゃなかったら、帰れなくなってたかも(~_~;)


というわけで、キムと私は、「股のぞき」こそしませんでしたが、船から天橋立を観光できました(^^)

自閉症児連れ旅行って、こんな、たった一泊二日の旅行でも、普通の人には考えられないようなハードルがたくさんあって。

キムは機嫌が悪いと声もでかくなるので、こっちも厳しく「静かにしなさい!」って注意したり。
人から見たら大変に思えるだろうけど。

でも、なにごとも経験だと思ってるので、私たちは、これからもせいぜい、出かけるつもりです。キムは出かけたあと、その場所を思い返しながら地図を見たりするのが好きです。出かけなければ、そういう楽しみだって、もてないわけですからね(^。^)

今回は、直前までインフルに振り回されて、旅行自体キャンセルになる可能性大だったので、自閉症児連れ旅行のための準備もろくにしていませんでした。北海道に行くときは、ちゃんとやるつもりでーす。


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この記事へのコメント

kenママ
2007年03月31日 13:41
ポシ母さんがキムちゃんにすごくいつも真剣に向き合ってる様子がよく分かり、ワタシなんか育児らしきこと何にもしてないんじゃないかと反省です(-_-;)
で。次は北海道なんですか~(@_@)
うらやましいですぅ。でもワタシは次の沖縄に向けてがんばります!!
コチラのブログ、リンクさせて頂きました。
何か不都合があったら言ってください。
2007年03月31日 19:49
いやいやいや、沖縄、じゅーぶんうらやましいですぅ(~_~;)私も、正月くらいに沖縄に行きたいな~(小さい声)キムにはね~真剣に向き合うってほどじゃないんですけど、自然と観察眼が育ってしまうんですよね。そうじゃないとやっていけないので(^_^;)
それにしても、リンクありがとうございます~!私からも是非お願いします☆遠い沖縄を接点にして、ごくご近所のかたとご縁ができるとは、なんとも不思議な…♪

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